樹皮
2010年 05月 15日
空気が乾き、心地よい風が林を抜けていきます。毎年この季節になるとメグスリノキの樹皮を剥きます。鎌の先で切り込みを入れ、角から剥いていくのです。この時期、木々の活動は旺盛で根から水分をどんどん吸い上げていますので、ごらんのようにぺロりと剥けるんです。
ただし、剥く皮は周囲1/3にとどめます。ぐるりと剥くと、そこから先は枯れてしまうからです。むきだしになった木質部からは、ほんのり甘い香りが漂います。カナダのサトウカエデから摂れる樹液はメープルシロップで有名ですが、メグスリノキの樹液も甘いかもしれません。なにせ「日光メープル」とも言われるくらいですから。
この樹皮にはロドデンドロールという成分が含まれ、肝機能の働きを助けることが知られています。そのためか樹皮の注文が結構多く「脂肪肝だけどずいぶん良くなった」と、二度三度と注文を下さるお客もいます。樹皮を煮出しますと、それはきれいなワインレッドになるから不思議です。
肝臓は沈黙の臓器と言われます。お酒好きの貴方、ぜひ一度お試しあれ。(Yu)
by フジグリーン・メグ
スリノキネット
by megusurinoki-net | 2010-05-15 23:32 | メグスリノキ