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忘れられしもの

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なんとまあ、残酷な....。モズの早贄(はやにえ)というやつか。
獲物はカエルだった。干涸らびているところをみると少なくとも数週間たっている。稲刈りが終わった田んぼにいて捕まっちまったのか。

なにもメグスリの芽に突き刺すことはないだろう。これじゃあ春になって芽吹くこともままならねえ。このままにしておくのもいい気持ちがしないので、畑に埋めてやった。合掌。

それにしても、どうしてこんなことをするんだろう。餌の備蓄、本能、縄張り表明など諸説あるけれど、本当のところは分からないという。

こんなのに出くわすと、獲物をこれ見よがしに突き刺しておくやつの印象は誠に良くない。時としてシジュウカラなど、同じ野鳥さえ犠牲になるという。どうせなら夏に来て、メグスリの天敵ゴマダラカミキリを早贄えにしてほしい。そしたら仲間に入れてやるんだが。

けさの朝刊で、葉室麟が亡くなったのに驚く。『いのちなりけり』に目薬の木が出て来るので近しく読んだ。『蜩の記』には泣かされました。合掌。 (ゆ)


by megusurinoki-net | 2017-12-25 00:41 | コラム  

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