Mくんへ
2018年 06月 30日

残り10分からの、このような結末をだれが予想しただろうか。納得のいかない終わり方だったが、日頃の行いが良かったというしかない。
Mくん、決勝トーナメント進出おめでとう。声は出せなかったかもしれないが、きみは深夜あの病室で独り快哉を叫んだことだろう。
脳幹出血という重篤な病に倒れて4年。強い意志で三途の川から生還し、家族や周囲の支えで辛いリハビリに耐えるまでに回復した。
40年来のつき合いだから、きみのサッカー熱はいよいよ高まるばかりであることを僕は知っている。院長やナースさんも分かっているから、特別に日本戦だけは観戦が許可されているらしい。
大迫、乾、吉田や酒井、岡ちゃんや本田、香川、柴崎....監督、コーチングスタッフが訳の分からないままベスト16に滑り込んだ瞬間、きみと同じ空気を吸い、きみと固く握手が出来れば最高だった。
Mくん。これできみも大いなる元気をつけたことだろう。妻のY子さんからは「楽しみが続いてうれしいです!」のメールも届いている。
グループHで最も強いとみられていたセネガルとの試合後、オシムが寄せた言葉を伝えよう。
「日本よ、見事だ。このようなエネルギー溢れるサッカーを見たとき、チームスピリットに触れたとき、私は大きな幸福を感じる。.....ソファーから動くこともままならないのだが、幸いにも頭だけは健在だ。そして、今回の日本のような素晴らしいサッカーが、私に活力を与えてくれる」
Mくん。楽しみはまだ続いている。初の8強に向かうベルギー戦。勇猛果敢に走り勝ち、強者に一泡二泡吹かせ、世界を驚かせよう。
かにかくに
ワールドカップの楽しさよ
友と酔ひしれ
いふこともなし (ゆ)
by megusurinoki-net | 2018-06-30 14:37 | コラム