カテゴリ:メグスリノキ( 159 )

 

控えめな花だけど

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これも開花というのでしょうか。メグスリノキの花です。梅やサクラ、コブシと比べたらなんとも地味で、よーく見ないと分かりません。うつむいて、ひっそりと。小さくて、色合いもご覧の通り、開き始めた葉に似て目立ちません。花言葉は「大切な思い出」。なんだか意味深だなあ。

この花には、どうしても散り際、はかなさのイメージが離れません。花をつけた木のほとんどは威勢がイマイチで、気がつくと数年後に枯れていました。花を見つけると、ああ枯れるなあと思ってしまうのです。事実、そうでした。

サクラのように春になれば見事に咲き誇り人を酔わせる、そんな花ではありません。ほとんどの人には咲いていることさえ気づかれず、花をつけるとああ枯れると思われる、そんな花でした。

なんと哀しい花....。どっこい、花はまことに地味だけど、この木は紅葉が素晴らしい。カエデ科の中でも一番といわれます。その上、樹皮や葉を煎じて飲めば眼精疲労や肝臓にいいというんですから、なかなかのもんです。

最初は地味だけど終わりは見事。この木と付き合ってよかったなと心底思える日は来るかもな。 (ゆ)
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by megusurinoki-net | 2018-04-30 11:50 | メグスリノキ | Comments(0)  

天敵との闘い

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メグスリノキです。根元をよーくご覧ください。赤みがかった木屑のかたまりがお分かりでしょうか。天敵ゴマダラカミキリの糞と喰いカスです。この色合いからすると、比較的最近のもの。もう喰いはじめたかと思うとがっかりです。

カミキリムシは漢字で書くと「髪切り虫」。枝にたかってギリギリと樹皮を喰い進む成虫は、ヒトの髪さえ噛み切るといわれます。また成虫となって樹幹から飛び出すとき、鉄砲玉ほどの穴を作ることから、テッポウムシとも呼ばれています。

このオレンジがかった木屑を出すのは幼虫です。おそらく去年の6-7月頃産み付けられ孵化した幼虫が、すでに形成層から木質部に食い入っているのでしょう。この幼虫は羽化して成虫になるまで、およそ2年かかるといいます。その間ずっと喰われ続けるのですからたまりません。「一匹の虫が与える被害としては最大級の害虫」といわれるゆえんです。

この天敵とは20年来の闘いを強いられてきました。こいつらのために、年平均30-40本が枯死の憂き目にあってきました。じつに1,000本近い若木が犠牲になった勘定です。

根元に糞や木屑を見つけたら、とにかくやっつけなければなりません。この時期、お春さんは先の尖った火箸と針金で幼虫がたどった跡をほじくり、駆除に明け暮れる毎日です。全滅させることは不可能ですが、一匹でも多く駆除すれば被害はそれだけ少なくてすみます。なんと根気の要る仕事か。しかし怠るわけにいきません。

この害虫の天敵は、アカゲラやクマゲラといったキツツキ科の鳥だそうです。が、この辺りで見たことはありません。もっと深い森にいるのかな。メグスリノキのこの林に、巣を作ってくれないかなあ。(ゆ)

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by megusurinoki-net | 2018-03-30 21:13 | メグスリノキ | Comments(0)  

きみはともだち

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メグスリノキの植え替えをするので、ユンボを畑に移動した。

「パワーショベル」「バックホー」なんて名称はあるけれど、みんな「ユンボ」と呼ぶ。その由来はフランスのメーカー(ユンボ社)の商品名にあるらしい。呼びやすいし、親しみがある。

もう20年来のつき合いだ。あちこち傷んでしまったけれど、それも積み重ねてきた仕事の勲章。こうして眺めると、年季が入ってなかなか貫禄があるじゃないか。

山の林道を広げるときは活躍してくれた。2t車が通れるようにと、岩盤混じりの斜面を削りながら進んだ。おかげでバケットの爪もずいぶん丸くなった。キャタピラが外れてしまったときは往生したなぁ。その頃からか、運転席にいて、両手の動くままにアームや車両が動いてくれるような感じがあった。そのときから、君と友だちになったんだ。

ナラやクヌギに追い込まれたメグスリノキ(樹齢20年)を掘り上げ、日当たりのいい所に植え替える。肥やしを伏せて土をかぶせる、つーちゃんの仕事ぶりがいい。風に吹かれて、木々も僕らもいい気分だ。これで食べていければ言うことなし、なんだけどな。 (ゆ)

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by megusurinoki-net | 2018-02-28 19:51 | メグスリノキ | Comments(0)  

待つ、ということ

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1週間前の雪が解けずに残っている。

「うー、さぶっ」。家で、会社で、そして畑で何度うめいたことか。


工場では連日遅くまで残業。ひどい時は二交代で夜の10時まで仕事しないと(納期に)間に合わない日が続いた。60も半ばを過ぎた社長など、土日の休みもなく深夜まで作業。暇な時と忙しい時を自力ではままならない中小零細企業の宿命か。しかし生き残っていくためには、どんなに苦しくともやらなければならないときがある。鬼のような寒さの日々を、ひたすら耐えるのである。


A型インフルエンザで6日間、出社禁止の憂き目にあった。高熱で妄想にうなされ、ヘルニアの痺れもぶり返した。ようやく熱が下がり、手にした本があった。アイザック・B・シンガーの『ショーシャ』。まだもうろうとした頭でも読み進むたび味の出る、スルメのような本だった。


ショーシャはワルシャワの貧民街クロホマルナ通りに生まれた少女。知恵遅れで発育不良で、かつ美しい。幼なじみの主人公「私」は少年の頃、すでに彼女への永遠の愛を誓っている。


やがてワルシャワを出て物書きになった「私」は20年後、再びクロホマルナ通りに戻ってくる。そこにショーシャがいた。20年前とほとんど変わらない姿で。「ショーシャは成長もしていなければ年をとってもいなかった」。


二人は結婚する。しかし。もう間もなくヒトラーがやってくる。「私」はショーシャがクロホマルナ通りから引き離されたら、水を失った魚のようにたちまち死んでしまうのを知っている。そしてワルシャワに留まるが….


戦争は終わり「私」はニューヨークにいて、またワルシャワに旅立つ。ショーシャはどうなったか。それはとても言えない。ラストで「私」は待ち続ける。何を? ショーシャを? 希望を? 何かが起こると信じているかのように。


アイザック・シンガーは1978年ノーベル文学賞を受賞、イディッシュ語作家という。イディッシュ語とは東欧に流浪したユダヤ人たちの言語で「権力の座にある人々によって決して用いられたことのない世界でただひとつの言語かもしれない」と、シンガーは言っている。(辻原登『熱い読書 冷たい読書』より)


寒波が過ぎるまで、じっと待つことにしよう。いい知らせが降ってくるかもしれないから。(ゆ)

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by megusurinoki-net | 2018-01-30 21:20 | メグスリノキ | Comments(0)  

紅葉の終わり

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わずかに残る紅葉です。こんなのも風情があっていいのかも。
すっかり葉が落ちると、一年の納め。木々は眠りに入ります。ひっそり静寂に包まれるこれからのひと月が気に入って、ここに来るのが好きになりました。年をとったせいかなあ。

風のない小春日和の朝など、空気も澄んでいい気持ちです。シジュウカラやヤマガラのさえずりが聞こえると、つい立ち止まって見上げます。落ち葉を踏む音さえ邪魔になりそうで。

野鳥は小さいのがいいなあ。ヒガラやゴジュウカラもいそうだけれど、小生には識別出来ません。ツツピー ツツピー!を聞いていると心が洗われるようだし、敏捷極まる動きは木々の小枝によく似合う。

さあてデジカメも新調したことだし、冬の休日はあのさえずりを聞きながら、見事撮れるよう何回も通いますか。(ゆ)



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by megusurinoki-net | 2017-11-28 22:51 | メグスリノキ | Comments(0)  

雨中の植栽

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トンネルを抜けると、みぞれだった.....。
昨夜、本州を通過した台風22号は爆弾低気圧となって冬型の強風と雨をもたらした。

ここは新潟県南魚沼郡湯沢町三国にある本陣富沢家近くの畑地。気温6℃。降りしきる雨は冷たく、スコップを握る指がかじかむようだ。

親父にメグスリノキの紅葉を見せてやりたい、とのご注文で3mほどの苗木5本を栃木から載せてきた。積雪はゆうに2mは超えます、とのことで青竹3本を支柱に杭できっちり固定した。

虫の知らせというべきか、今回はシゲちゃんにも応援を頼んだ。つーちゃんの相棒で力持ち。案の定、ユンボが入っていけない狭い下り坂を、根巻きして3-40㎏はある苗木を独り涼しい顔で運んだ。

肥やしをたっぷりあげたので、根付けば2-3年で樹勢はぐんと増すでしょう。ここは標高も高く寒暖の差がありそうなので、鮮やかな紅葉が観られると思います。なのでご主人、いましばらくお待ちを! (ゆ)
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by megusurinoki-net | 2017-10-30 23:15 | メグスリノキ | Comments(0)  

ゆるゆる復帰

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あれから二カ月たつ。魔女はいつの間にか去ったけれど、ずいぶんダメージを残していった。右膝に力が入らず、脛に今もしびれが残っている。階段の上り下りが、ややしんどい。

医師の勧めでMRI検査を受けた。わずかに1カ所、ヘルニアが見つかった。それが神経を刺激し、痛みやしびれを起こしているという。「ひと月、服薬で様子を見ましょう。それでもしびれが残るようなら削りましょうね」。研修医ふうのお姉さんはサラリと言った。それから3週間たつけれど.....。

しかし怖がってばかりいられるか。雑草の伸びは待ったなしだ。草刈り機のエンジンをかけ、恐る恐る担ぐ。長靴に皮手、麦わら帽子を被ると、身体がしゃんとする。踏ん張らずにすむ平らな所を1時間ほど刈った。いけるじゃないか。しかし無理は禁物。雨も降ってきそうだし、このくらいにしておこう。

というわけで、おっかなびっくりの現場復帰となりました。これから徐々にペースを上げていきます。

行きつけの整骨院の先生は、こう言ってくれました。
「少しずつ、少しずつ良くなっていきますよ。ヘルニアは、いつの間にかへこんだり、ポロッと取れたりすることもありますから」

当面は、その言葉に期待してみるか。 (ゆ)

by フジグリーン・メグ
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by megusurinoki-net | 2017-08-31 00:01 | メグスリノキ | Comments(0)  

萌芽の勢い

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梅雨真っ盛り、蒸し暑さ120%の日々。人間はうなだれていても、草木はいま成長の最盛期を迎えます。
メグスリノキの、この萌芽はどうでしょう。春先に芽吹いた芽が、3ヵ月でこの勢い。産毛を残しているものの、柔らかい葉を広げ空に向かって50㎝は伸びています。

萌芽。草木の芽のもえ出ること、と辞書にあります。新しい物事が起こり始めること、そのきざし、とも。まったくその通り。こんな勢いでなくてもいい、僕たちもあやかりたいものです。

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この時期、畑にはいろんなのがいます。たった一匹、巣作りに飛び回る真っ赤なスズメバチ。この辺りで「目回り」と嫌がられる藪っ蚊。アオダイショウ、ヤマカガシ、たまにマムシも。いろんなのがいていい、と言うしかありません。そんなのと折り合いをつけて、メグスリノキを育てるのが僕たちの仕事です。

せっかくの肥やしを雑草に吸われないようにと、今日もお春さんは除草作業に精を出します。苗木の中のお春さん、分かりますか? マムシには気をつけて。 (ゆ)

by フジグリーン・メグ
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by megusurinoki-net | 2017-06-28 21:47 | メグスリノキ | Comments(0)  

発芽当たり年

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この春発芽したメグスリノキ1年生です。芽を出してからひと月たっているでしょうか。二枚葉を広げて、元気そうです。

これは播いた種ではありません。おそらく一昨年の晩秋、自然に落ちた種から発芽したもの。辺り一面、かなりの密度で芽を出しています。これほどの数で自然発芽するのは近年記憶にありません。

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発芽したばかりの苗の根は、まるでもやしのよう。20年来のベテラン、お春さんが慎重に掘り上げます。土を付けたまま、そっとポットに移し、その日のうちに苗床に移植してやります。

お春さんは半月も前から、発芽した苗を見つけては傍に目印の枝を立て、掘り上げる段取りを付けていました。午前中に掘り、午後は苗床に移植する。二人で2日がかりの仕事でした。乾燥しないよう、根元に落ち葉(これもメグスリノキ)を伏せてようやく終了。植え終わった苗床を振り返り、「見事だねぇ」とお春さんはつぶやきました。

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実生の苗木が育つ苗床です。1年生から3-4年生の幼木1200本ほどが育っています。周りはネットで囲ってあるので、イノシシにやられることはありません。さて秋までどれくらい大きくなるか、頼みますよ。 (ゆ)

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by megusurinoki-net | 2017-05-13 21:58 | メグスリノキ | Comments(0)  

繚乱たり

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芽吹きです。朝日に光る繊毛の中から、今年最初の葉を開こうとしています。
メグスリノキの最も美しく厳かな瞬間、と言っていいかもしれません。

よーし今年も頑張ってみっかぁ。
そんな気持ちにさせられるのも、この芽吹きのおかげでしょうか。

今年は幼老問わず、木々の根元に肥やしを一杯やりました。この辺りで言う「恩肥やし」。木々は手を加えれば正直に返してくれます。

たまたまか、今年はいい芽吹きが撮れました。なんかいいことあるかなぁ。 (ゆ)

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by megusurinoki-net | 2017-04-17 00:05 | メグスリノキ | Comments(2)